1. |
風除室
00:50
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置き去りにしてみたい
音とか 泡とか
光とか 痛みとか
吐いて捨てたりした
そのあとで
わかるなら
ここで待っている
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2. |
スポイト
02:29
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ここにいないなら
向こう岸に行ったかなあ
なんて思えないほど
地続きに足跡を踏み荒らして
辿り着いてしまったみたいだ
紙ストローは嫌い
ウミガメにはごめん
水平線とは呼べない
ぐちゃぐちゃの海を上がって
あなたから
借りたまま壊してしまった全部を
返すみたいにこの波に溶かして
沈まない夕日にいつまでも照らされて
輝く砂に足をとられないように
あなたから
奪ってしまった盗んでしまった全部を
この体で濾したような青した
なさけない裸を
ここにいなくても
ゆるしてほしいけど
走っている！
砂の上を
あなたがまだついてくるようなきがして
まだ歌う
借り物の声で
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3. |
アンリアル・エンジン
02:09
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4. |
犬の名前
02:27
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5. |
いつから
02:07
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生温い風 嬉しくないな
倒れた
自転車 自転車 自転車を
抜ける風が生温いな
窓から
ブラスの ブラスの ブラスの音
帰り道がわからなくなるな
倒れた
自転車 自転車 自転車を
抜ける風が生温いな
窓から
ブラスの ブラスの ブラスの音
記憶になってたから
誰もいない駐輪場に
カラスがいたこと
君には会えないと思う
薄情だから
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6. |
ポスト
02:55
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ねえ
まちがったことを言ってたら
ちゃんと教えてよ
風が涼しくなったこと
今はわかるから
向こうの川辺でブチギレる犬
桜の落ち葉を鳴らして歩く
生まれ変わる交差点に花を置く
地面だけ見ててもおもしろい
ねえ
簡単な言葉ばかりを並べていても
夜が明けてしまうこと
ずっと こわいよ
話をしようよ
まちがったことを言ってたら
ちゃんと教えてよ
あのときの風のあたたかさを
今なら知ってるから
話をしたいよ
これまで腐らせた春を
おとぎと騙るような秋の陽に
昔 話していたこと
もう一度探し合うようにまた会えたら
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お柴鉱脈 Iwate, Japan
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